卒業設計のお手伝い
建築学生は忙しいと言われますが、先輩の卒業設計のお手伝いをしていたここ3日間はまさに建築学生をやっていたので、ご紹介します。
2/10
11:00~ 建築棟掃除
14:00~17:30 建築事務所で模型作りのバイト
18:00~22:30 飲食店のバイト
23:00~10:00 卒業設計の模型作り(3時間ほど研究室で仮眠)
2/11
10:30~17:30 建築事務所で模型作りのバイト
18:00~22:30 飲食店のバイト
23:00~14:00 卒業設計の模型作り(3時間ほど研究室で仮眠)
2/12
15:00~17:00 自宅でシャワーなど
18:00~22:30 飲食店のバイト
23:00~9:00 卒業設計の模型作り(ノンストップ)
9:00~10:00 設営
10:00~14:00 研究室で仮眠
14:00~ 昼食など
15:00~ 講評会
17:00 帰宅
卒業設計の模型を3日前から作り始めたための忙しさだったと思います。
模型作りしてると時間が過ぎるのがすごく早くて、1日目はほとんど柵作るだけで終わってしまいました。
2日目にはだいぶ形ができてきました。
瓦の表現はリップルボードというボコボコした紙を細く切って重ねました。
看板は和紙に印刷し、周りを木で囲みました。
メガストラクチャーや白い手すりは、3Dプリンターで出しました。
ルーバーはビニル版の上に1mmに切った1mmバルサを並べました。
この模型を作るときこだわっていたところは、
①貼ってある画用紙の隙間を作らないこと。
0.5mmの隙間でも、ちょこちょこあると雑にみえます。1枚目の画像はまだ埋めてないとき、2枚目の画像は一番左以外埋めたときです。
②スチレンボードに画用紙を貼るときは、表面だけでなくサイドも埋める。
例えばDaichanの看板では、印刷した紙を2mmスチレンボードに貼っていますが、サイドの白い部分も塗りつぶすか黒い画用紙を貼ったほうが丁寧にみえます。スラブは5mmのものを使っており、もちろんサイドも灰色の画用紙で埋めました。
細かいところに気がつく人と気がつかない人がいますが、「こっちの方がいいんじゃないか」と思ったら、そうした方がいいなと思います。積み重ねで丁寧さがにじみ出ます。
卒業設計の発表は午前中に展示があり、午後から発表と講評会がありました。
私が手伝っていた先輩のチームには、パソコンに強い人がいて、設計した防災施設のプロモーション、被災時、救助が来るまで、を映像化して流していました。映像を展示したのは、北大の建築では初めてのことで、「むつみ賞」という最優秀賞をとっていました。むつみ賞は、北大の建築学生なら誰もが憧れる最優秀賞で、出ない年もあります。選抜作品は意匠系の研究室から多く選ばれる中、防災の研究室かむつみ賞が出たことは異例でした。微力ながらお手伝いできたことを嬉しく思います。この卒業設計でお手伝いした先輩が、自分の卒業設計の時に力を貸してくれたりします。
建築事務所でも模型のお手伝いをしていました。
小学校と中学校が一緒になった、義務教育学校の模型を作っているところです。こんなに時間をかけて作ったのがスタディ模型(試作品で、会議の中でいじる)だとは、学生とのレベルの差を感じます…
時給は850円と最低賃金ですが、ちゃんと柱や梁のある模型を作ったり、指示出しの方や模型の表現の工夫など、気づいたことをメモしておくと勉強になりました。
卒業設計も建築事務所の手伝いも、忙しくなりますが楽しいので、ぜひ参加するといいと思います。しかし、人それぞれ自然とやる時期が来るとも思うので、無理に背伸びせず、その時一番やりたいと思っていることに取り組むことをお勧めします。