建築生活

こんな私の生活でも、興味を持ってくれる人がいたので、ブログを書くことにしました。

近代建築史 アメリカ

近代建築史は、小澤先生担当の19~20世紀の世界の建築の流れについての授業です。

今回のテーマはアメリカ!

 

1871年のシカゴ大火災の再開発と産業の発展を背景に、オフィスという新時代の建築の形を構想した、アメリカにおける近代建築で先駆的働きをした建築家を、シカゴ派と呼びます。

 

オフィスには、大邸宅の執事や使用人達の空間または書斎という意味があり、この二つの源流が混合されながら、オフィス空間が成立し、シカゴで「群」をなすようになりました。

 

ヘンリー・ホプソン・リチャードソンはシカゴ派の一人で、ハーバード大学卒業後は、パリの美術系の建築学校で在る、エコール・デ・ボザールに留学していました。

この建築学校は何度も登場します!

ヨーロッパ建築の伝統から抜け出し、最初にアメリカ建築を作った建築家です。

リチャードソンは、ロマネスク形態の単純性と粗石積みの重量感を追求し、アーチ以外の装飾を排除しました。ボストンのトリニティ教会も装飾抑制的な代表作です。

 

大火災の再建が背景にあるため、オフィスビルの耐火性を上げる為に、ウィリアム・ル・バロン・ジェニーの鉄骨ラーメン構造が用いられました。

 

シカゴ派が活躍した1880年代から1890年代、シカゴではブルースが生まれていた。

奴隷として南部から連れてこられた黒人の労働の歌から発展した音楽で、奴隷解放宣言後も変わらない自分たちの生活に対する不満を、独特のリズムで歌ったものである。

ブルースは教会ではゴスペルに、楽器を買えない黒人たちが身の回りにあるもので即興演奏をするジャズへと発展していき、それらが合わさってロックが生まれました。

 

ジャズとブルースは4ビート、ロックは8ビートということが多く、ブルースとロックは歌中心、ジャズは演奏中心です。ジャズは「タタタタ」ブルースは「タッカタッカタッカタッカ」という感じです。4ビートは「1,  ,2,  ,3, ,4」8ビートは「1,and,2,and,3,and,4,and」というリズムの違いがあります。

 

大火災で焼け野原になってしまったシカゴは建築家の恰好の敷地となり、新建築がシカゴの発展を一層後押しし、ダウンタウンが形成され、差別や貧富の差などの社会問題が浮き彫りになり、苦悩の中からブルースが生まれたんですね。